パブ

 

ロンドンに行くまで、パブというのはお酒を飲める店、カウンターがあって、ビールを飲む店、そういうイメージだけが膨らんでいた。実際にロンドンやエジンバラのパブに行ってみて感じることは、パブは英国人の生活に溶け込んでいるということだ。昼間、街を歩いていると、パブの前にはランチメニューが出ている。中をのぞくとビールを飲みながらランチを食べているサラリーマンがたくさんいる。メニューもいろいろ。有名なフィッシュ&チップスをおいている店も多い。

ロンドンのパブでフィッシュ&チップスと頼んだら、こんなに大きなフィッシュが出てきた。びっくりしている僕を見て、ウェイトレスも笑っていた。僕は小さな切り身になっている魚が揚げられてくるものと思っていたが、大きいもの一つだった。とにかく、ナイフとフォークで切って、タルタルソースやベニガーをつけて食べてみた。美味しいとも言えないが、ボリュームでは満足といったところだ。

エジンバラ(Haymarket)のパブでも、やっぱりフライ。別に、僕が特別にフライ好きというわけではないのだが、こうして写真を見返すとフライが多い。ビールに合うということなのだろうか。他のページにも書いたが、夜、パブで飲んでいる客は、それほど食べ物を食べていない。ビールだけを飲みに来ている人が多いようだ。仕事仲間や友人と一緒に、ビールを片手に談笑したりしている。たまに女性だけのグループで来て、カクテルを注文しているのも見かけたが、やっぱり、パブで一番人気はビールだ。

パブでビールを頼むときには銘柄を指定して、グラスのサイズを指定する。これは1パイントのグラス。1ガロンの8分の1で、約0.47リットル。これより小さいグラスで頼むこともできる。ランチといっしょに飲むときは小さなグラス、夜はパイントのグラスと言った感じだろうか。

街でキリンビールのトラックを見つけた。おぉ、日本のビールも英国でがんばっているんだなぁ、と思ったが、残念ながらパブではおいていないようだ。パブでキリンビールがふつうにおかれるような時代が来るかどうかは分からないが、シャッターを押しながら健闘を祈ってみた。

ロンドンでちょっと街を歩いているだけで何軒ものパブを見つけられる。おつまみなしでビールをグビグビ飲んでいるわけだから、当然、トイレにも行きたくなる。パブにいる間はパブのトイレがあるが、外に出てからトイレに行きたくなったらどうするのか。それは大丈夫。街の真ん中にもトイレがある。駅や公共の場では、有料のトイレも多数設置されていて、きれいに保たれていた。汚いトイレだとお金を払いたくないが、あれだけきれいなら良いかも知れない。大きな駅のトイレはシャワーなどの設備があるところもあった。

 

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